お久しぶりの、ブログ。にして、初めての観劇感想記事。とも言えないメモ書き。最近他の人の感想記事読んでびっくりしてる。あんな風には書けない、私は。まあいーや。
観てきたのはこちら↓
滋賀大学・滋賀県立大学「劇団ZERO&深夜特急」「めんつゆコーラ」卒業公演『モノトーントワイライト』『すみま戦隊スミマンジャー』
情報量なんか多くない?
滋賀の大学生の卒業公演です。4回生の代を「めんつゆコーラ」と言うらしい。二本立て上演。
私、あんまりこういうの観たことありません。「こういうの」と言うのは、学生演劇。ぶっちゃけ言おう。私、別に演劇観るのそんなに好きな人間じゃないんです。というと語弊があるんだけど、優先順位が低いというのかな。自分で新しい劇団を探したりしないし、チラシを観て面白そうだと思っても実際に観に行くことはほとんどないし。外れるのがいや、なのかもしれない。全く縁もゆかりもなく、好きな役者も知り合いも出ていない、面白くないかもしれない作品にお金も時間も割きたくない。でも観た方が良いなと思うから、知ってる人が出ているとか、誘われたとか、オススメされたとか。何かと理由づけして重い腰を軽くしようとしている、感じ。
だから、劇団四季とか2.5次元とかそういう大手の?やつ以外は、ものすごく楽しみに観に行く、ということがあんまりない。
まあそんなわけで、学生演劇に縁がないとそりゃ行かないわけです。情報がそもそも入ってこない。入れようとしてないから当然入らない。
縁あって、初めてお知り合いができたので、そんじゃ観に行ってみるかーという感じ。
結果、行って良かった。本当に。しみじみと。これ無料で良いんですか⁉︎ていう。
まず一本目、すみま戦隊スミマンジャー。
これはコント?なのかな?パンフレット見て、歌がしっかりあってびっくりした。誰の声??始まって、MVがあることにまたびっくり。すごい、しっかりMVだ。だがしかしロケ地はオール県大。紛うことなき県大。懐かしの我が母校。なんだかしみじみと感動してしまった。
あとこのコンセプトね。大好き。多分これはFINALだから今更な感想なんだろうけど、なんかこー、謝ればOK好きに生きようっていう感じと、しっかり教育要素が入ってる感じが絶妙にコント味、パロディ味があっていーよね。謝れば何とかなる。分かる。26年それで生きてる。共感しかないどうしよう。
お芝居に関しては、灰とパープルのやり取りがコント味強くて、見ててとっても安心感があったな。
で、二本目、本編。モノトーントワイライト。
もーーーね、私の個人的好みというか、趣味にめちゃくちゃ刺さった。いろはちゃんの趣味と風の噂で聞いたので、私はとても感性が合うのだと思う。知らんけど。
最初、書いてあるあらすじの意味が分からなくて、全然違う話になったのか?これはボケなのか?あらすじ載せる意味あった?みたいな気持ちだったんだけど、そのまんまの意味だった。
…ていう脚本を書こうと思っていた、やろうと思っていためんつゆコーラのお話だった。
私が観たのは1ステ目だったからか、どあたまのモノローグみたいなところはみんなちょっと緊張があったのか分からないけど、なんとなくこちらもドキドキソワソワ、大丈夫かなーって思いながら観てた感じで。
モノローグってほんと難しいのよ。いや偉そうに言うけど自分の話じゃなくてガチの役者さんの受け売りだし、最近の自分は全力で棚にあげます。
で、特に言い回しが小説っぽかったから余計に、下手すると本当に青臭くて、白々しい感じになっちゃうと思うの。つい最近それでめっちゃこけてる作品を見てたから、余計に、出だしで「大丈夫かなぁ、楽しめるかなー」ってちょい不安になったのは事実。
なんだけど、ストーリー的にはすごく等身大だし、ああみんな大変だっただろうな、色々あったんだろうなとか、自分たちも色々あったなとか、ここ数年の現実と重ね合わせて観てたから最初からすでに泣きそうで。
で、どこだったかな、最初の一連、みんなでのやり取りが終わって、とおるの長いモノローグあたりで、グッときたなと思う。そっから、みんなの悔しいとか、やるせないとか、やるしかない、でも100%ではどうせできない、もっとできたのに、みたいな葛藤とか。
微妙な気持ちの探り合いとか。
みんなやりたいと思ってるのに、誰も言い出せずにどんどん全体の士気が落ちていっちゃう感じとか。別に誰のせいでもない、でも勝手に「誰も返事しないってそういうこと」とか自己完結しちゃってみんなして閉じこもっていっちゃう雰囲気がすごくリアルで。2人、3人のシーンの微妙〜〜〜〜な空気感がとっても良かった。
先輩の感じもめちゃ好きだったな、あーいう人いるよねって感じで。ひな姉の空気読めなさ、私は個人的に大好きです。ああいう人、必要。絶対。
で、後半。の、出だしが私の知ってる2人だったから、「あ、いつもの2人!」て思った。ノリがいつも通りすぎてちょっと笑ってしまった。でもいろはちゃんにあんな優しいこと言ってるしんしんを私は見たことない。が、いろはちゃんが書いているのでそういう一面もあるのでしょうね、きっと。
いつも通りの劇団員、なんだろうけど、それを舞台上で見せるってたぶん難しいことで。だって台本あるとはいえ、素で舞台立つ方が緊張するじゃん?良いカッコしたいとか思う人もいるじゃん?それができるのが、彼ら彼女らの強さであり、お互いの、そして観客に対しての信頼感のような気がした。
でね。私、時々思うの。舞台上で見せる感情の方が、ある意味「生身の本物」なんじゃないかって。
だって日常で、感情100%出すことなんてそうない。遠慮したり、オブラートに包んだり、見なかったり、誤魔化したり。
最後にかけてそれが如実に出ていたというか。文字通り、舞台上で感情が100%で生きてた、というか。
でね、書きながら今思った。これは想像でしかないんだけど。
前半の劇の劇団員たちも、それぞれの個性を反映していると仮定するならば。彼らはきっと優しくて、気を遣って、自信がなくて、諦めかけていたけれど。
めんつゆコーラが同じ状況なら、きっといろはちゃんが「いややろーよ!」って言うのかなって思う。それを言う人が不在だったから、あの脚本は完成しなかったのかな、なんて。
自分の大学生時代、自分にとってのコロナ禍を重ねつつ、めんつゆコーラの青春と、大学生活最後の1ページを見せてもらって、一緒に体感したような気持ちになる、とっても柔らかくてキラキラした作品だったなと思います。アイドルって、自分の生き様と個性を商品にして、作品にするじゃない?そんな感じ。
「一人一人が輝く」。私の理想だなって思う。